学術機関リポジトリ
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ヴィクトール・フランクルの社会認識と社会学主義批判-自己超越性の社会学に向けて-
著者:若狭 清紀
茶屋四郎次郎記念学術学会誌 第6号(2015.1)p43-54
2015年01月31日発行
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本稿は、社会学的な問題関心からフランクルの思想を検討するものである。フランクルは、人間は自己超越をすることによって真に人間的になると考えている。そのため、自己超越を抑制する現代社会を批判している。また、社会学主義が、社会的制約性を超越する本来的に人間的なものを見落としてしまうと批判している。ジグムント・バウマンの主張には、このようなフランクルの思想と呼応するものがある。これを併せて検討することにより、社会学の新しい可能性として、人間の自己超越性を根底にすえた社会学というものが示される。
低酸素脳症者のリハビリテーション-発動性低下や自殺未遂歴が、就労や家事状況、 家族の介護負担感にどう現れるか-
著者:先﨑 章
茶屋四郎次郎記念学術学会誌 第6号(2015.1)p31-41
2015年01月31日発行
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リハビリテーション病院で関わった低酸素脳症者の中で、身体障害がないかあるいは軽度で、復職や保護的就労を目指して、1年間外来でのリハビリテーションにて支援を継続した15例(うち3例は自殺未遂を発症起点とする)を検討し、発動性の低下、自殺未遂歴という精神科的な問題がどのように経過したのか明らかにした。1年間の期間に「発動性」が改善したのは9例(60%)、「就労・家事状況」が向上したのは6例(40%)であった。本人の障害の程度や能力と、環境との両方が、「就労・家事状況」の向上に関連する。「就労・家事状況」が向上した6例中、主たる介護者である家族の「介護負担感」が改善したのは2例(33%)で、3例(50%)ではむしろ悪化していた。社会参加度が向上することで、自宅で家族の役割や責務が大きくなる。「発動性」改善9例では主介護者の介護負担感が悪化したのは3例(33%)のみ。一方、「発動性」悪化5例では3例(60%)で主介護者の介護負担感が悪化していた。家族のサポートのためにも、発動性の低下について介入することが医療者に望まれる。自殺未遂例3例とも、受傷時は大うつ病(DSM-Ⅳ -TR)の状態であったことが強く推定された。しかし1年間の外来リハビリテーション期間中は、3例とも明らかなうつの再燃はなかった。復職した1例では、復職後にうつが再燃した。意欲や知能、記憶が回復している自殺未遂例では、受傷前と同様のパターンに陥る危険がある。
Study on QOL & FQOL for PWD and Direction of the Measurements in Asia(アジアにおける障害者家族のためのQOLとその測定方向に関する研究)
著者:洪 金子
茶屋四郎次郎記念学術学会誌 第6号(2015.1)p17-30
2015年01月31日発行
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The purpose of this study is to discuss the current situation and issues from previous research on the “quality of family life (FQOL)” for people with disabilities (PWD) and their family. Research conducted in Asia, particularly in Japan and in Korea and the issues of the research is used for discussion. To achieve this study’s purpose, firstly, the summary of previous studies and theories relating to QOL and FQOL for PWD is introduced. Secondly, the issues and methodological problems of the QOL & FQOL studies conducted in Japan and Korea are listed. Finally, the following 5 points are suggested regarding the direction for development of QOL & FQOL measurement model in Asia based on the Schalock’s QOL model and the Zuna et al’s FQOL model; 1) As a premise of QOL & FQOL for PWD, recognizing people with disabilities and people without disabilities as a same human being; 2) With the social ecological perspectives; 3) Taking into account the unique cultural differences by countries; 4) Including questions not only about the present but also about the past & near future; and 5) Developing question items with consideration for the development of scales (factor (concept) – domain – indicator – indicator item) .
講演記録
被災者に対して試みた心理療法の効果測定―EMDRと家族療法による総合的アプローチの一事例―
著者:青木 正
日米高齢者保健福祉学会誌 第5号(2013.3)p155-163
2013年03月31日発行
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本稿は、東日本大震災で被災され、PTSDの症状が見られたためEAPを利用されたクライエントに対して、EMDRと家族療法による統合的アプローチを行った。その効果測定の1事例を報告する。
マウスを対象とした生薬エキス剤SJSによるSARTストレスおよび寒冷ストレスの緩和作用
著者:栗原 久
日米高齢者保健福祉学会誌 第5号(2013.3)p143-154
2013年03月31日発行
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内服用生薬エキス剤SJSは、100mlあたり、チシマザサ葉の温水抽出液(SS:80ml)、アカマツ葉のエタノール抽出液(RP:0.3g)およびニンジン根のエタノール抽出エキス(PG:0.18g)を混合したものである。本研究では、SART(Specific Alternation Rhythm in Temperature)ストレス誘発痛覚過敏および寒冷ストレス誘発痛覚鈍麻を指標に、SJSのストレス緩和効果を検討した。SARTストレスは、マウスを常温と低温環境への繰り返し暴露(午前9時から午後5時の間は1時間ごとに0℃と24℃の環境に交互に、午後5時から午前9時の間は0℃の環境に持続暴露)を3日間反復することによって誘発した。寒冷ストレスは24時間(午前9時から翌日の午前9時まで)にわたる低温環境への持続的暴露で誘発した。SARTストレス誘発痛覚過敏は、対照群(水道水摂取)よりSJS(10%液、3ヶ月間)摂取群の方が軽微であった。SJSと同様の痛覚過敏に対する緩和効果がSS(8%液)摂取群でも認められたが、RP(0.03g/100ml液)あるいはPG(0.018g/100ml液)摂取群では有意の変化がなかった。寒冷ストレス誘発痛覚鈍麻は、SJS摂取群(10%液、3ヶ月間)で軽減されたが、SS、RP、PGそれぞれの単独摂取群では有意の軽減は確認されなかった。なお、マウスの自発運動は、SARTストレスおよび寒冷ストレスの処置、SJSおよび構成生薬の摂取で変化が生じなかった。これらの結果は、SJSの長期摂取は温度変化によって誘発されるストレスの緩和に有効であることを示唆している。また、SARTストレスに及ぼすSJSの有効性は主としてSSに由来し、寒冷ストレスに対するSJSの有効性は構成生薬の相互作用によってもたらされ、ストレスの種類によって及ぼす構成生薬の寄与が異なると思われる。
教員養成に携わる実務家教員の研究―教員養成政策における「実践的指導力」強調の意味―
著者:攪上 哲夫
日米高齢者保健福祉学会誌 第5号(2013.3)p135-142
2013年03月31日発行
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本研究では、教員養成の分野で、実務家教員が求められてきた理由を明らかにすることを目的とする。大学の自律的な判断として実務家教員を求めてきたのか、反対に、主体的に実務家教員を求めていないのに実務家教員を受け入れてきたとするならば、実務家教員を受け入れてきたのはなぜなのか調査をした。そのため1984年臨時教育審議会第2次答申以降、国の教員養成の方針を示した教育職員養成審議会答申等を精査した。その結果、大学の教員養成に「実践的指導力」を強調することが提起され、その指導者として実務家教員を登用するようになってきた。大学と教育行政との密接な連携が進むようになった
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