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母親の音楽活動の継続が子どもの発達速度に及ぼす影響に関する研究―KIDS 乳幼児発達スケールを通して―
著者:本野 洋子
茶屋四郎次郎記念学術学会誌 第14巻(2024.8) p75-86
2024年08月31日発行
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ヒトの子どもは、胎内から始まった脳内のシナプスの増加に対応して、五感に適切な刺激を与えてシナプスの溶けていくのを防ぐために、生後1 年が特に重要な時期であると考えられている。そこで、音楽胎教を実施してきた母親に対して、音楽胎教と同じ音楽的活動を生後も続けることは子どもの五感に適切な刺激を与え、発達に良い影響を与えるのではと考えた。本研究では、母親を対象に、音楽胎教及び出産後1 年間の音楽活動を通した介入は、子どもの心身の発達に良い影響を与えるかどうかを検証することを目的とした。母親を対象に音楽胎教及び出産後1 年間の音楽活動を通した介入を実施した。母親には、「音楽胎教及び出産後1 年間継続して音楽活動を行った子ども」、「音楽胎教を妊娠中にのみ行った同年齢の子ども」、そして「意識して音楽胎教を行わなかった同年齢の子ども」について、母親が記入した内容を「KIDS 乳幼児発達スケール」に基づき分析を行った。その結果、子どもの心身の発達速度に関して、1 歳児では女児が男児よりも発達が有意に速いことが明らかとなった。また、3 歳児においては出生後の発達について1 年間音楽活動を継続した効果があったということが示唆された。
スヌーズレン実践によるアンジェルマン症候群生徒と教員のやりとりの過程―特別支援学校自立活動の指導における情緒の安定とコミュニケーション向上を目指して―
著者:藤澤 憲
茶屋四郎次郎記念学術学会誌 第14巻(2024.8) p59-74
2024年08月31日発行
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本論では特別支援学校の自立活動の時間(個別指導)において、アンジェルマン症候群生徒を対象に、情緒の安定とコミュニケーション向上を目指した計7回のスヌーズレン実践に取り組み、生徒と教員とのやりとりの経過を分析した。その結果、授業1~3では生徒がスヌーズレン空間をうかがう時期に生徒と教員のやりとりはなかなか深まらなかった。しかし、授業4で教員がサイドグロウの束を巻きつけて生徒が束を引っ張るやりとりを糸口にやりとりが深まり、その後の授業5~7では、生徒の情緒の安定や落ち着きがみられた。そして、生徒が安楽な仰臥位の姿勢でサイドグロウの活動を楽しむことができるようになると、活動の頻度や種類が増え、教員とのコミュニケーションが向上し、やりとりが深まっていった。今後の課題として、実践後の効果検証を実施し、スヌーズレン活用の有効性を実証していく必要性などがあげられた。
グループホームの認知症高齢者に対する回想コラージュ療法の介入に関する研究
著者:洪 利炅,金 貞任
茶屋四郎次郎記念学術学会誌 第14巻(2024.8) p45-58
2024年08月31日発行
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目的 認知症対応型共同生活介護(以下、グループホーム)の認知症高齢者を対象に回想コラージュ療法を用いた介入が、認知症高齢者の認知機能の維持や向上に有効であるかを明らかにすることである。
研究方法 A県のグループホームに入居中の7名を対象に回想コラージュ療法の介入を実施した。実施期間は、2022年7月から8月までである。回想コラージュ療法の介入は週に2回、合計10回実施し、それぞれ約60分かかった。回想コラージュ療法の介入前後の認知症状は、HDS-R尺度(改訂長谷川式簡易知能尺度)で測定した。
結果 グループホームの認知症高齢者に対して回想コラージュ療法の介入を実施した結果、認知症高齢者の認知機能に有意差が認められ(p = 0.017)、回想コラージュ療法は認知症高齢者の認知機能に対して良好であった。認知症高齢者の認知機能は、「作業記憶」と「短期記憶」などの8項目が高く、「場所の見当識」のみ低いという結果となった。
結論 グループホームの認知症高齢者の認知機能の向上・維持のために、回想コラージュ療法による介入の重要性が示唆された。
研究方法 A県のグループホームに入居中の7名を対象に回想コラージュ療法の介入を実施した。実施期間は、2022年7月から8月までである。回想コラージュ療法の介入は週に2回、合計10回実施し、それぞれ約60分かかった。回想コラージュ療法の介入前後の認知症状は、HDS-R尺度(改訂長谷川式簡易知能尺度)で測定した。
結果 グループホームの認知症高齢者に対して回想コラージュ療法の介入を実施した結果、認知症高齢者の認知機能に有意差が認められ(p = 0.017)、回想コラージュ療法は認知症高齢者の認知機能に対して良好であった。認知症高齢者の認知機能は、「作業記憶」と「短期記憶」などの8項目が高く、「場所の見当識」のみ低いという結果となった。
結論 グループホームの認知症高齢者の認知機能の向上・維持のために、回想コラージュ療法による介入の重要性が示唆された。
小学校音楽科歌唱共通教材の楽曲分析―問題提起と今後に向けた提言―
著者:杉原 由利子
茶屋四郎次郎記念学術学会誌 第14巻(2024.8) p27-44
2024年08月31日発行
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教員養成機関に所属する音楽領域の授業担当者として、小学校音楽科共通教材に収められる楽曲の特色に関し、或いは、これらを用いて、小学校教諭が如何なる指針の下に授業を実施するかについて、規模の大小様々な疑問点、問題点に直面している。文部科学省は平成29年3月31日に小学校学習指導要領の改訂を行ったが、共通教材に関しては、1958年告示以来、その取扱い曲数の規定の変遷などは起こりながらも、選曲の大きな変更等は長らく実施されていない。従前から、多くの研究者によって小学校音楽科共通教材に関する研究が行われているが、本研究では個々の楽曲に対し、概要に留めず詳細な分析を実施し、現在に至るまでの歴史的経緯と共に、教育現場の現況と照らし、初等科音楽教育において、より望ましい授業実践を目指すため、今後教材内容の刷新可能となる機会が発生した際に、如何なる視点を反映すべきなのか考察し、具体案を提言する。
子どもの豊かな体験を通した学びについて考える―動植物との生活を通して「わかる」ことのプロセスに着目して―
著者:浅野 菜津子
茶屋四郎次郎記念学術学会誌 第14巻(2024.8) p13-26
2024年08月31日発行
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本研究では、保育において子どもの育ちや学びを支えるような豊かな体験について考えるとともに、豊かな体験を通した学びとして「わかる」ことに注目した。ことばの獲得過程から体験を通してわかることの重要性を明らかにし、子どもが動植物とかかわる3つの事例を分析することを通して、子どもが体験から「わかる」ようになるプロセスを明らかにした。その結果、体験を通して新しい世界を発見するプロセスでは、子どもは過去の体験を通してすでにわかっていることを手掛かりにしていたが、それに頼るだけではなく、一度やってみる、疑う、考えるといった、体験の振り返り(リフレクション)をしていることが明らかとなった。また、保育者の援助や、他者の体験、そしてモノや時間などの環境も手掛かりとしながら新たな発見を生み、体験したことのない新しいことも、体験を通して自分の世界を拡張し、わかろうとすることが示唆された。
VR認知症体験による介護学生の認知症患者に対する理解の変化と介護教育課程への導入可能性の検討
著者:酒井 博美,堀 延之
茶屋四郎次郎記念学術学会誌 第14巻(2024.8) p3-12
2024年08月31日発行
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介護者が認知症患者の立場で介護をするためには、患者の症状の理解は不可欠である。一方で、自分自身に体験のない世界を理解することは誰であっても難しい。本研究では、介護職を目指す学生がVirtual Reality(VR)を用いた体験型の教材により「認知症のある高齢者」の世界を疑似体験することによって、認知症患者の理解やケアに対する意識に変化が生じるか否かを検討した。その結果、VR を活用することで、1)認知症の特性に関する正しい理解が促されることおよび2)学年の違いすなわち学習習熟プロセスの違いによりVR 体験の影響の受け方に差異がみられることが明らかとなった。したがって、VR による認知症疑似体験が認知症やそのケアの理解の向上に寄与する一定の可能性が示唆され、介護福祉教育課程にVR による体験型学習を導入する際には、効果的なタイミングを考慮する必要があることが本研究により示された。
令和4年度茶屋四郎次郎記念学術学会研究発表会
著者:茶屋四郎次郎記念学術学会誌編集委員会
茶屋四郎次郎記念学術学会誌 第13巻(2023.7)p135-143
2023年07月31日発行
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